Manley ELOP 修理報告
お久しぶりです。
特に忙しいわけでもないですが、前回のblog更新から3ヶ月以上も経ってしまいました。。。
この間年が明けたかと思いましたが、4月になり元号も発表されましたね。
さて最近縁があってManleyのELOPを修理させていただきましたので軽くご紹介します。
ELOPはいろいろ種類があるようでLangevin社のものやManleyの1Uタイプなどがあるようですが、今回のものは2Uタイプで入出力トランス+真空管回路+動作はオプトというものでした。
修理依頼内容は使っているとボソボソとノイズが乗るということとメーターのランプが片ch切れているということでした。
ランプはまだ販売されているようですが、若干特殊で日本では手に入らず海外だと10個単位で送料込みで1万円弱するということでご相談の上断念しLEDにしました。せっかくなので他の機種のように青色LEDでも試してみると良さそうだったので電球色から青色にしました。
ノイズの件は、真空管B電源フィルタ用と思われるコンデンサが寿命だったようで、電解液が下から漏れていたので取り外し、清掃後、新品に交換しました。
その後全体的な動作チェックをし、F特、歪率測定、オシロなどによる各部電源のSN測定をし終了です。
「とりあえずよくわからないけどこの部品を変えたら症状が出なくなったかも!?」ではダメです。
F特もオーディオインターフェースで測定できなくはないですが最大でもサンプルレート192kHzとかなので測定器の数百MHzなどとは遠く及びません。
サンプルレート192kHzだとギリギリ96kまで録音できますが測定として信用できるのはサンプルレートの1/100Hz程度で、サンプルの都合上、周波数が上がるほど信頼性はなんちゃってになります。
測定には測定器数種類とノウハウが必要です。
今回の機種は真空管+入出力トランス構成でしたが100kHzまで伸びていて優秀でした。マスタリング用途なのか、がっつり色をつけるようなものではないかなと思います。
他にも修理を検討されている方も、まずは正規代理店、メーカーにご相談いただきどうしても見込めない場合はご相談ください。
機材の設計製造と修理は似ているようでかなり異なり、修理をするには回路図、パターン図、調整方法が載ったマニュアル、修理用部品が必要です。