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1U78のステレオ使用法



1U76と同等の回路でかつ2chなので単純に2台分またはそれ以上の価値があるのですが、あまり浸透していないようで人気がありません。1U78はモノラルコンプx2として使用できる他、ステレオコンプとしても使えます。今回はステレオコンプとして使用する方法を書きたいと思います。

ちなみにモノラルコンプとして使用する場合でもアタック、リリース、レシオは共通ですのであまり1ch、2chで違うソースに使うことはおすすめしません。当方のおすすめとしてはドラムのキックのオン/オフ、ベースのライン/マイク、歌の一人目/二人目などです。

モノラルコンプとして使用する場合は1U76と同じような感覚で使用すればいいだけですがステレオで使用する場合StereoスイッチをオンにすればいいのですがInput/Outputボリュームはリンクされませんので厳密にはステレオリンクされた2台のモノラルコンプという感じになります。

そこで2Mixやステレオ楽器などシビアにステレオソースに使えるようにする方法をご紹介します(ちょっとややこしいです、、)

まず1U78を使って録音、ミックスする前に1U78とDAW(ここではProtools)を使って調整をします。
①1U78とオーディオインターフェースをつなぎます。
オーディオインターフェースのラインアウトを1U78のインプットに、1U78のアウトプットをオーディオインターフェースのラインインに接続します。2ch同時に接続してください。

②DAWでステレオトラックを作ってオーディオインターフェースからテスト信号を出します。
1kHzのSine Waveがいいです。出力は使用するオーディオインターフェースによってかわりますが普通にバスパワーではなく3Pコンセント電源のものであれば仮に-16dBとします。

③1U78のリダクションを調整します。
左右のリダクション量を揃えるために調整をします。1U78はステレオリンクオフ、メーターはGR、アタック、リリースは最速(時計回り回し切り)、Outputボリューム反時計回りに回し切り(ゼロ)の状態でInputボリュームを反時計回りに回し切り(ゼロ)そこから徐々にInputを上げていきます。そしてGRメーターが-3dBになった段階でInputを固定します。だいたい時計で8〜11時くらいになればいいです。これで左右のInputゲイン、リダクション量が調整できました。

④1U78の出力を調整します。
1U78の内部まで入った信号を出力し、出力量を調整します。1U78のメーターをVUモードにしOutputを0VUになるまで徐々に上げていき固定します。これで左右の出力が調整できました。(1U78や1U76はそもそもオリジナル同様メーターがアバウトなので気になる方はDAW側のメーターで調整してください)だいたい12時〜3時くらいが普通です。

調整は以上です。あとはステレオリンクをオンにして2Mixにかける場合は調整後の1U78は触らずにDAW側で入出力アサインを変更して通すだけです。かかり方を変えたい場合はDAWの出力(またはマスターフェーダー)で調整するか、大幅に違う場合は上記①のテスト信号の出力を変更して再度調整してください。アタックタイム、リリースタイム、レシオなど最初から決まっている場合はその位置で調整してもいいですがリリースタイムなど遅くして調整する場合はメーターの反応も遅くなるので注意してください。

上記調整方法はかなりシビアなやり方なので録りでざっくりとかける場合や、調整に慣れてきてボリュームの適正な位置がわかってきたらテスト信号なしでも構いません。ステレオリンクをオフにし、ソースの入力で同じくらいリダクションさせ、ステレオリンクを入れ、同じくらい出力させれば問題ないです。ドラムのように右にフロアタムがいる等ステレオもので偏っている時は注意してください。

以上かなり長文になりましたが1U78でも調整すればステレオ専用コンプ以上にシビアに使うことができます。さらにモノラル2つとして使えるので単純にコンプ2台分として使える他、M/Sなども有効です。ぜひ使ってみてください。
 

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